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補助金は待つべきか、今導入すべきか|我が家が「待たない」と判断した理由

カテゴリ:導入検討 / 最終更新:2026年8月

太陽光や蓄電池の導入を検討していると、必ずぶつかるのが「もう少し待てば、もっと大きな補助金が出るのでは」という迷いです。実際に我が家も、蓄電池の導入にあたって国の補助金を待つかどうかを検討し、最終的に待たずに自治体の補助金で導入すると決めました。その判断の材料を、実際に確認したことをもとに整理します。

執筆:太陽光・蓄電池・V2Hシミュレーター_全国版 運営者
福岡県で太陽光4.18kW+V2H(単機能型)を運用中。蓄電池14.3kWhと太陽光の増設は導入予定です。記事はHEMSの実測値・検針票・メーカーのカタログ値にもとづいて書いています。運営者情報
補助金の制度は年度ごと、自治体ごとに内容が変わります。金額や条件をそのまま当てはめることはできません。この記事で伝えたいのは金額そのものではなく、何を比べれば判断できるかという考え方です。実際の申請にあたっては、必ず最新の公募要領とお住まいの自治体の窓口でご確認ください。

そもそも、比べるべきものは何か

補助金の話になると、どうしても金額の大小だけに目が向きます。しかし実際に検討してみると、判断を左右する要素はほかにもいくつもありました。

補助金を待つ場合と今導入する場合の比較「国の補助金を待つ」と「自治体の補助金で今買う」を並べて比べる国の補助金を待つ来年度の公募を待って導入補助額は大きい可能性自治体の補助金とは併用できない対象機種になるかは公募まで不明約1年ぶんの削減効果を取り逃す保有期間などの制約が付く自治体の補助金で今買う年度内に契約・工事自治体の補助金を受けられるメーカーのキャンペーンと重ねられる1年早く削減が始まる国の補助金は受けられない保有期間などの制約は付かない比べるのは補助額だけではない。「1年待つあいだに得られたはずの削減額」も費用として数えると、判断が変わることがある。
補助金は金額の大きさだけで決まらない。併用の可否、対象機種が確定する時期、待つあいだの機会損失、そして受給後に付く制約まで含めて比べる必要がある。

それぞれ順に見ていきます。

1. 国の補助金と自治体の補助金は、併用できないことがある

これがいちばん大きな分かれ道でした。我が家の自治体では、国の補助金を受ける場合は自治体の補助金を受けられないという条件になっていました。つまり「両方もらう」という選択肢は最初から存在しません。どちらか一方を選ぶことになります。

併用の可否は自治体によって扱いが異なります。まずここを確認しないと、そもそも比較が成立しません。

2. 来年の公募で、自分の機種が対象になるとはかぎらない

国の補助金には、対象となる機器の要件があります。次年度にどういう要件になるか、そして検討している機種がそれを満たすかは、公募要領が出るまで分かりません

我が家が検討していた蓄電池は、その年の国の補助金の対象から外れていました。来年度に対象へ戻る保証はありません。「待てばもらえる」ではなく「待っても、もらえないかもしれない」という前提で考える必要がありました。

3. 待っているあいだの「取り逃す削減額」

ここが見落とされやすい部分です。1年待つということは、1年ぶんの電気代削減と売電収入を受け取らないということでもあります。

仮に年間のメリットが15万円だとすれば、1年待つ判断は「15万円を払って、来年の補助金を待つ」のとほぼ同じ意味になります。補助金の増額分がそれを上回るなら待つ価値がありますが、下回るなら、待つほうが損です。

ご自宅の条件で年間いくらのメリットになるかは、シミュレーターで試算できます。「1年待つ」という判断の値段を具体的な金額で把握してから比べると、迷いが減ります。

4. メーカーや販売店のキャンペーンは、補助金と別に動く

我が家の場合、検討していた蓄電池が国の補助金の対象から外れた影響もあってか、メーカー独自の値引きキャンペーンが実施されていました。金額としては13.3万円ほどの値引きです。

こうしたキャンペーンは、補助金の公募時期とは関係なく動きます。しかも販売店の仕入れ先によって適用が違うこともあります。補助金だけを見て時期を決めると、こちらを取り逃すことがあります。

5. 補助金を受けると、あとから制約が付く

補助金には、受給後に設備を一定期間保有し続ける義務(法定耐用年数や最低保有期限)が付くことがあります。期間内に処分や変更をする場合、手続きが必要になったり、補助金の返還が発生したりします。

将来的に設備の構成を変える可能性があるなら、この制約は無視できません。我が家は、この点でも「制約が付かないほうが動きやすい」と判断しました。

見落としがちな落とし穴:過去に受けた補助金が効いてくる

ここからは、我が家が実際にぶつかった話です。新築時に受けた補助金が、あとからの設備変更に影響しました。

我が家は家を建てるときにZEHの補助金を受けています。この補助金には設備を保有し続ける期間が定められていて、その期間内に設備を変更する場合、勝手に進めてよいわけではありません。

そこで、補助金の執行団体(SII)に直接問い合わせました。回答は次のような内容でした。

我が家は保有期間の満了まであと1年ほどだったため、V2Hの入れ替えだけは1年待つという結論になりました。太陽光の増設と蓄電池の導入は、国の補助金を使わないので今回実施する、という切り分けです。

これは我が家が問い合わせた場合の回答です。制度の運用は年度や個別の状況で変わります。新築時に国の補助金を受けていて、保有期間内に設備の変更を考えている方は、必ず事前に執行団体へご確認ください。無断で進めると、最悪の場合は全額返還ということもあり得ます。確認の電話1本で防げる話です。

我が家の結論

上の5点を並べた結果、次のように判断しました。

「補助金を待つか待たないか」を設備一式でひとつの判断にせず、設備ごとに分けて考えたのがポイントでした。制度の制約を受けるものと受けないものが混ざっていたので、まとめて決めると、どちらかで損をすることになります。

確認しておきたいことのまとめ

補助金で迷ったら、次の順に確認すると整理しやすいはずです。

  1. 自治体の補助金があるか、国の補助金と併用できるか。併用不可なら、そもそも「両取り」の選択肢はありません。まず自治体の窓口に確認します。
  2. 検討中の機種が、国の補助金の対象か。今年の対象でも来年は分かりません。「待てば必ずもらえる」とは考えないほうが安全です。
  3. 1年待つ場合の削減額はいくらか。シミュレーターで年間メリットを出し、補助金の差額と比べます。
  4. キャンペーンなど、補助金以外の値引きがないか。販売店によって適用が違うので、相見積もりのときに確認します。
  5. 過去に受けた補助金の制約がないか。新築時にZEHなどの補助金を受けている場合は、執行団体へ事前確認を。
なお、金額の比較そのものについては、複数社から見積もりを取ることが前提になります。我が家の場合、同じような構成でも100万円以上の開きがある見積もりがありました。補助金の数十万円を検討する前に、見積書そのものを比べるほうが効くこともあります。詳しくは相見積もりの見方をご覧ください。

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